【Vol.247】FIWA認定会員 投稿コーナー

ペットと暮らすシニアFPの日々

寄稿:FIWA®理事 石津 史子CFP, FIWA®

*FIWAは金融商品の販売を行わないアドバイザーに与えられる称号です


石津

夫「あのな、耳毛抜き1本、500円やて・・・。知ってた??」

私「え?」

夫「ワクチン接種の案内が来たから、茶々を連れて動物病院に行ってきてん。 そしたら、カルテ見ながら『前回は外耳炎だったけど、今回は大丈夫かな?』って耳掃除した後、茶々の耳の毛を特殊なピンセットみたいなハサミで切ってはった。」

私「ふ~ん。」

夫「あっ、診療費明細書見たら、耳毛を抜いてはったんやな・・・。」

私「それで今回はいくら払ったの?」

夫「犬8種混合ワクチン9,000円、外耳処置1,500円、耳毛抜き1,000円で11,500円。消費税1,150円プラスで12,650円や。」   

 我が家には二匹、犬がいます。

 今回ワクチンを受けた茶々はトイプードルで、12歳3カ月。生まれつき食物アレルギーです。後ろ足で首筋を引っかくので常に肌が赤く、毛は抜けて所々血が滲んでいて辛そうだったので動物病院で検査してもらいました。食事療法食として獣医師から薦められたのが今のドッグフード。アレルギーの原因になりにくいたんぱく源を使用しているので、毛並みは元通り、症状もすっかり落ち着きました。万々歳です!

 ところが・・・

ロシアのウクライナ侵攻の影響がこんなところにまで出るのかと思いましたが、原材料費や輸送コスト等の値上げにともない、昨年4月から2度の値上げが断行され1カ月分が6,712円から8,617円に上昇いたしました。仕方ないとはいえ、急ピッチの値上げには閉口です。

 「ネットでも販売しているかも・・・」調べてみると「あるある!!!」です。しかも、まったく同じ商品が送料無料で6,733円です。このドッグフードの袋には「獣医師専用」の文字があるし、「・・・必ず獣医師の指導に従ってご使用ください」との注意書きもありますが、もうこちらには、長年与えてきた実績があります!わずかな値上げでしょ!?と笑われるかもしれませんが、こんな細かなことにも気が付くようになった今の生活、結構楽しいです(笑) ということで、月末になると必ず動物病院経由で購入してきた茶々のドッグフードでしたが、通信販売で手に入れることにいたしました。

石津PET

 さて、我が家のもう一匹の犬(ランディ:コッカースパニエル)13歳は、6年前に緑内障を患い、片方の目を摘出して義眼を入れる手術を受けました。緑内障は、大きな目のこの犬種がかかりやすい病気の一つだそうです。眼球摘出後は、以前とは視界が異なり不自由だろうと心配していたのですが、何食わぬ顔でヤンチャぶりを発揮してくれています。時々障害物に頭をぶつけることもありますが、とにかく元気で陽気なので、この状態が長く続くように、大切なもう片方の目をきれいな状態で保てるように神経払って見守っております。

動物病院では定期的に眼圧検査を受け、白内障や緑内障、目が充血した時、ドライアイ用ヒアルロン酸の4種類の目薬を日々の状態を見ながら使い分けているところです。目薬1本の値段ですが、緑内障3,300円、白内障、充血用、ヒアルロン酸の目薬は1本1,650円といったところです。

ところで、ペットの医療費は人とは違い公的な医療保険はなく、検査、治療、入院などの費用は全額飼い主負担です。ペットの高齢化や医療技術の進歩に伴う治療費の高額化などを背景に、日本でもペット保険の加入率は高まってきています。普及率は2021年に16.4%(アニコムグループ中期経営計画 2022-2024より)ですが、大事なペットのためにとはいえ十分な治療をするには家計負担が大きくなる可能性もあるので、ペット保険に加入して備えておくといいかもしれません。

我が家の場合は、これまでペット保険に加入する機会なく過ごしてきたし、「その時は、その時!やれることをやる」で対応してきましたが、先日、夫がポツリ「やっぱり保険に入っておいたらよかったかも・・・」とこぼしておりました。

ランディの歯石除去手術です。診療費明細書を見ると、全身麻酔の間に、以前から体表にあった腫瘍を摘出していたり、術前の検査でレントゲン、血液検査、エコー検査などもしています。もちろんこれらの医療行為については事前に夫と獣医師との間で合意していたもので、支払い総額は、税込み83,270円でした。

歳をとれば、さまざまなところが傷んでくるし、医療費が高額になるのはうなずけます。夫の言うようにペット保険に加入していればよかったのでしょうか?意外でしたが、歯石除去手術は保険給付の対象としないペット保険もありました。

ペット保険によっては、細かく保険給付の対象を絞っているものがあります。加入する場合は、どんな病気をしたときにどの範囲で保険給付されるかについて内容を必ず確認し、納得しておくことが肝要です。

今後もペットと過ごす日々を楽しみたいので、「その時精一杯行動する!」でまいります。