【Vol.258】FIWA認定会員 投稿コーナー

新会員紹介
資産運用について、幅広い実務経験を活かして分かり易くお伝えしていきたいと思います


寄稿
山田 雅則 FIWA®

山田 雅則プロフィール

Yamada Masanori
山田 雅則 氏

初めまして。FIWA®正会員に認定いただいた山田雅則と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

証券、建築・不動産、保険とお客様の財産に関わる業務に携わってきました。証券界では、個人営業、法人営業、株式部、債券部等を経験させていただき、新設の証券会社の立ち上げにも参画させていただきました。建設会社に移り、相続財産の中で比率が大きくなりがちな不動産や賃貸事業等を通じての相続(税)対策ということも学ばせていただき、保険会社ではお客様がどんなことにご不安を感じているかを勉強させてもらいました。全体最適を考えなければいけない資産運用について、幅広い実務経験を活かして分かり易くお伝えしていきたいと思います。


NISA制度の抜本的拡充や恒久化で個人の証券投資が活発化し、iDeCoの掛け金の引き上げもスケジュールに上がってきそうですね。持続的な企業価値の向上の恩恵が資産所得の拡大という形で家計にも及ぶ「成長と資産所得の好循環」が定着してきそうな流れになってきました。FIWA®の正会員に認定いただきましたので、その一員として微力ながら流れが途切れぬよう、より太くし、定着させる活動を先輩会員、アドバイザリー・ボード・メンバー及び今後加わってくださる皆さんと一緒に一歩ずつ進めて行きたいと考えています。どうぞよろしくお願いします。

直近の動きは、投資信託の商品性の向上やその先にある組み入れ資産の取引慣行の改訂などにより、個人の方も国際分散投資に低コストでアクセスできるようになっていたことも大きいと思います。全世界を対象とすれば、世界経済(市場)の同質化が進み分散効果が薄れたと言われているとはいえ、すぐに「池の中の鯨」になったりはしないですからね。その結果、ファイナンシャル・ウエルビーイング達成のための調整局面の対処方法などの浸透に使える時間が増えると思います。

NISA制度の拡充以降、市場環境も含めて順調過ぎたことが当たり前と思ってしまい(そう思う人は少ないでしょうが、慣れすぎてしまって結果的にそうなることはあると思います)調整局面が長引いたり、急落局面が訪れたときなどに心が折れて、最初からやらなかった方がよかったというような対処をする人が多くなって、せっかく出来つつある流れを途切れるようなことがないようにしたいですね。対処法を考えるときに過去との比較を前もって確認しておくことは大切かなと思います。そのためにも、アドバイザー/コンサルタントの存在は大きくなりますね。

継続させていかなければならないのは、持続的な企業価値の向上の恩恵が資産所得の拡大という形で家計にも及ぶ「成長と資産所得の好循環」の流れであって、それを実践するのは、決算期等に縛られることのより少ない、多様な価値観による置かれている立場のままにご自身のタイミングで行動できる可能性の高い各家計です。各家計の意思決定は最初から全体最適を意識して行いたいですね。特定のゴールに向けた部分最適に重きを置き過ぎた意思決定、行動の結果を足し合わせても全体最適になる可能性はかなり低くなりますよね。

最初から全体最適を意識すれば、キャシュフローが整理、効率化されて、「成長と資産所得の好循環」の流れがより太くなると考えます。それが出来るように近づこうとする志を維持する姿勢は重要ですね。金利水準等の投資環境も変わってくることが予想される中で、仮に人気商品や投資スタイルについてメイン(コア)として現状の流れが続くとしても、サテライト等で補うなどのバリエーションもさらに増えてくることでしょう。これらの点でもアドバイザーの存在価値を見出せる局面があるのではないでしょうか。