【Vol.227】I-OWAマンスリー・セミナー座談会より 株式投資体験アプリ 『賢者のポートフォリオ』を使った投資教育

講演: あせまねライフ株式会社
代表取締役社長 宮井 博
代表取締役 小原沢 則之
レポーター: 赤堀 薫里

宮井博 代表取締役社長

宮井博 代表取締役社長
証券会社のリサーチ部門で30年以上資産運用の調査研究に従事
共済年金などの資産運用委員を歴任

小原沢則之 代表取締役

小原沢則之 代表取締役
証券会社、資産運用会社などで通算30年以上の投資関連業務経験
大学で投資教育や投資研究にも従事

「賢者のポートフォリオ」を核にして私たちはメンバーズクラブ、略称『賢者クラブ』の会員へ株式投資の体験アプリとそれに関連する情報を提供しています。金融リテラシーの教育サービスです。賢者のポートフォリオとは、スマホや、タブレット、パソコンでも見ることができます。平成まるごと過去30 年強の金融、経済及び株式市場の実際のデータに基づき、リアルな模擬投資ができるというアプリは、ゲーム形式で体験することができます。このゲームの攻略に必要な情報として、株式市場、日本経済、株式市場の変遷や、業種、投資指標といったものの使い方を解説したサイトを用意しています。また、ブログやメールマガジンを配信しています。これらを含めて賢者クラブと呼んでいます。

大学の経済学部や商学部の授業で「賢者のポートフォリオ」を使った演習をさせていただき、一定の効果を得ることができました。個人投資家はもとより、FIWA®、IFA、FP の方々が株式投資を学習するツールとしても有効なのではないかと思います。株式投資に関連した基礎から上級までの実践的な知識と、過去に起こった金融経済市場と株式投資に必要な実践的な知識は、個人の投資家のスキルアップはもちろんのこと、アドバイスの業務にも役立ちます。これらの知識は、このアプリを通して習得することができます。

対象は個別銘柄であり、個別銘柄を選ぶというゲームです。個別銘柄投資を学習する理由は、個人投資家にとって個別銘柄の投資の判断は、金融経済市場のダイナミズムを理解することに繋がっていくということです。そして投資理論を学び、資産形成をする上でも基本的な知識になるのではないのかと思います。例えば円高、円安になったときに、どの銘柄が動いたのか。下がったのか、上がったのかを見ているだけでも金融経済のダイナミズムというのが実感されるのではないのでしょうか。コロナの中で業績が伸びている企業もあるわけです。どうして株価だけでなく業績が上がっているのか、業績の裏打ちがあるのか学んでいけばそこから金融リテラシーに繋がるのではないのかと思います。また、個別株を行う個人投資家は、FP や IFA のみなさんの重要な顧客になると思います。そのニーズへ対応できる知識が必要です。個別株の投資に関する知識は、投資信託を含む資産運用のアドバイスをする際に基礎になるモノです。アドバイス業務をする人には一定以上の知識水準が必要です。また、FP さん等の顧客向けに、株式投資の知識修得アドバイスのツールになるのではないのかと思います。

ゲーム形式ではありますが、これからのスキルアップの方法としては、ウィズコロナの時代でなかなかみなさん集まって集団で講義するということが難しい状況です。モバイルで隙間時間でも勉強ができます。そして仲間とすることによって学習のインセンティブが高まるのではないのか、継続性が高まるのではないのかということです。

『賢者のポートフォリオアプリ』で銘柄選択スキルを修得する。株式投資を追体験で学ぶというのがこの「賢者のポートフォリオ」の重要なユニークな部分です。過去にタイムスリップする感じで、当時の現実の株式市場環境の下で株式投資を体験できます。投資期間も 1年 3年 5年と、投資期間別に業種や投資指標を見ながら、この間どういう銘柄を選べばよいのか、いろいろな指標を見て、投資銘柄を選んでみる。選んだ結果どうだったのか。その場ですぐ結果がわかるというのがこのゲームのポイントです。

リアルタイムで投資を体験するという方法がありますが、これは投資期間 10年の場合、投資を経験しようと思えば 10年後まで待たなくてはいけない。この賢者のポートフォリオを使えば、過去 30年間、何回でもできます。30年の間にいろいろなことがありました。バブル経済、その崩壊。不良債権問題。アジア通貨危機。米国発の世界的金融危機。東日本大震災、いろいろな金融経済環境の変遷。その時々にどういう銘柄が、どういう業種がよかったのか、どういう投資指標が効いたのか追体験ができます。アプリに出てくる企業は 700社強あります。大学の学生さんは、就職先をこれから見たいというときに、過去それぞれの企業がどのような経済環境の影響を受けるのかこれでわかるので、参考にもなります。

また、為替相場の大きな変化や株式市場の大幅な高騰、下落といった経済環境の変化がどういう業種に影響を及ぼすかということを体験的に学ぶことができます。最後に投資指標、PBR、PER、ROE とか売上高成長率という投資指標を使って割安株、景気敏感株、ディフェンシブ株といったものを、どういう動きをするのかということを体験することができます。

講演では、あせまねライフ株式会社のミッション、バリュー、ビジョンを語っていただきました。また、株式投資の実践的学習ツールとしてゲームをしながら楽しく学べる『賢者のポートフォリオのアプリ』を使い、実際に過去のデータで臨場感のある株式投資を模擬体験することができました。

『賢者のポートフォリオ

(参考)
https://am-life.co.jp/portfolio-of-sage/