【Vol.243】今月のひとこと

今月のひとこと
岡本和久20220623

物価の上昇が大きな話題になっています。先行しているアメリカなどでは、物価上昇も少しずつ沈静化し金利も徐々に低下に向かうのではという見方もあるようです。私はエコノミストではありません。ですから以下は証券市場に50年以上いて感じている直感的なコメントです。そう思って読んでいただければありがたいです。

私が大学生だった1960年代後半、Creeping Inflationということがよく言われました。「忍び寄るインフレ」という意味です。ジワジワと世界的に物価が上昇していました。それが70年台初頭の石油危機で物価はタガがはずれたように上昇します。70年台の最後には第二次オイルショックまでありました。

80年台は10年以上に渡るインフレ的環境が終息する時代でした。後半には日本で株式・不動産バブルが起こりました。90年台になり日本のバブルが崩壊、デフレ体質が定着しました。金利も低下、ゼロ、マイナスと低下を続けました。2000年にはアメリカのITバブルも終焉を迎え、グローバルな金融危機を回避するために低金利政策、流動性の増加が世界中で行なわれました。そしてその流動性が次のバブルを生み出す。そしてまた金融緩和が進む。そんな展開が続きました。

確かに現在の物価上昇はコロナの問題、ウクライナ紛争の問題などがきっかけになっているのは事実ですが、もう少し長い時間軸で見ると、再びインフレ的な圧力と共生する時期に入っているのではないかと感じます。目先のインフレが終息しても超低金利・デフレの時代に戻るのではなく、基調としてマイルドなインフレが続く時代になっているような気がします。

ゼロ金利、マイナス金利から正常な水準への修正は起こるだろうと思います。異常な低金利の時代は終わりつつあるのではないでしょうか。株式の価値は企業の資産ですからインフレ下では株式の名目価値は増加します。一方、債券は企業にお金を貸していることですから、インフレになればその名目価値が低下します。金利が上昇したから債券が良いというのではなく、そのような点も考慮して資産の配分を考えることが必要な時代ではないかと思います。(岡本 和久)

特定非営利活動法人「みんなのお金のアドバイザー協会〜FIWA」

FIWA®からのお知らせ・セミナー予定

第210回FIWA®マンスリー・セミナー

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開催日時: 3月19日(日) 12:30~15:30
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開催形式:  On Line
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備考:  お申込みは開催日の三週間前より以下のサイトにて承ります

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〒101-0054 東京都千代田区神田錦町3‐21
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『NISA拡充で資産運用振興が期待される今だからこそ、日米の資産運用史、知られざる秘話から資産運用革命の課題と展望を考えたい』
備考 お申込み方法は以下をご参照ください

https://somerise.net/seminar/

第212 FIWA®マンスリー・セミナー

開催形式:  On Line
開催日時: 5月21日(日) 12:30~15:30
講演・講師 : 岡本 和久 「なぜ瞑想がよい投資成果を生むのか」
ガンガー総合研究所 代表取締役社長 藤井 義彦氏 「自分を活かし、社会に貢献する(活私奉公)と人生設計」
備考: お申込みは開催日の三週間前より以下のサイトにて承ります

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