【Vol.273】お役立ち情報
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びとうファイナンシャルサービス 尾藤峰男氏のブログより非常に有益なコメントですので掲載させていただいています。
私の長年の友人、尾藤峰男さんはCFA、CMA、CFPの全レベル、すべて一回で合格しているすごい人です。尾藤さんのブログは毎回、非常に示唆に富んだ有益な内容です。インベストライフに掲載することを了解してもらいましたので皆さんにご紹介します。これは2025年9月8日に公開されたメルマガです。
http://www.bfsc.jp
-日米の寄付文化の違いは、国の土台作りに深くかかわる-
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アメリカの富豪による寄付活動を⾒てみると、⽇本とかなり違う状況が⾒て取れます。それが、国の勢い、持続的成⻑にかなり影響しているように感じます。そのあたりを、今週はじっくりと⾒てみましょう。
□ ⽶国の寄付活動は、富豪の義務とみなされる
バフェットは2006年から寄付を始め、これまで600億ドル(約9兆円)以上を寄付しています。そして、遺言で、2000億ドル(約30兆円)にのぼる財産のほとんどを、寄付するようにしています。また、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツも、世界の医療環境の改善を図るゲイツ財団に対して、これまで同じく約600億ドル寄付しています。そして今後20年で、財産のほぼすべての2000億ドルを寄付するとしています。またこの二人は、2010年に「ギビング・プレッジ」を立ち上げ、世界の億万長者に対し、生前もしくは死後に財産の過半数を慈善事業に寄付することを約束するよう呼びかける取り組みを始めました。現在までに400名以上が署名し、その総資産は約1兆ドルに達しています。
古くをさかのぼれば、19世紀のアンドリュー・カーネギーは「富の福音」という論文で「巨万の富を築いた者は、その富を社会に還元する義務がある」と説き、現在の価値で約5兆円を寄付しました。ジョン・D・ロックフェラーも同様に、石油で築いた富の大部分を教育や医療分野に投じています。その活動は、いまでもロックフェラー財団として、活発に続けられています。
□ ⽇本の寄付活動は、⽶国にくらべ桁が違う少なさ
そして、かたや日本。日本の個人寄付総額はGDP比で約0.1%と、アメリカの約2%と比較して圧倒的に低い水準にあります。日本での大富豪といわれている孫正義さんの寄付額は、公表されている限りでは、東日本大震災時の100億円、ユニクロの柳井さんも、学術支援として100億円程度。とはいっても、寄付していただいていることは、とてもありがたいことです。
□ 日米の違いは一体どこにあるのか
米国の場合は、マックス・ヴェーバーが「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」で言っていますが、「富裕になったものは、恩恵を増し加えられて天国に宝を積むために、出来るだけ他に与えなければならない」という精神なのです。また、アメリカ特有の「ノブレス・オブリージュ」の思想があります。これは、フランス語由来で「高貴なる者の義務」を意味し、富や地位を得た者には社会的責任があるという概念です。こちらも、アメリカの富豪の寄付文化の根底にある思想です。
一方、日本の場合は、隣組や互助的な「講」や「頼母子講」といった共同体内での助け合いが主流だったのです。共済会、協同組合、歳末助け合いは、長年にわたり根付いています。与えるではなく、支え合うという方向に向かったということです。
税制面でも差があります。アメリカでは寄付による所得控除の上限が調整総所得の60%まで認められるのに対し、日本では所得控除と税額控除のいずれかを選択できるものの、上限が比較的厳しく設定されています。(所得控除は、総所得金額の40%、税額控除は、所得税額の25%)
□ この寄付活動がどう国力に影響するか。
アメリカでは、富裕層からの大規模寄付が大学や研究機関の財政基盤を支え、スタンフォード大学やハーバード大学などの私立大学が世界最高水準の研究環境を維持しています。これらの大学から生まれるイノベーションが、シリコンバレーをはじめとする産業クラスターの形成を促進し、持続的な経済成長の源泉となっています。
また、慈善財団による社会課題解決への投資は、新たなビジネス分野の開拓にもつながっています。ゲイツ財団による保健医療分野への投資は、グローバルヘルス産業の発展を後押ししました。例えば、ワクチン普及を目指すGaviアライアンスへの16億ドルの寄付や、エイズ・結核・マラリア対策基金への数十億ドルの拠出により、途上国の医療インフラ整備が加速しています。
いわゆる基礎の部分で、アメリカの場合、寄付文化が大きな役割を果たしているのです。経済発展の観点から見ると、日本でも寄付文化の醸成により、大学研究の独立性向上、スタートアップエコシステムの充実、社会的企業の育成などが期待できます。特に、少子高齢化や地方創生といった課題に対し、民間資金の効率的活用は重要な鍵となるでしょう。
文化的背景の違いはありますが、日本独自の寄付文化を育てることが、持続可能な経済成長への新たな道筋となるでしょう。
1973年創刊の長期投資仲間通信 現在、FIWAのWebベースの会報誌。一切、金融商品販売から独立した記事を掲載しています。
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