【Vol.270】FIWAサロイン塾講演より(講演)
株式、債券とインフレの関係
特定非営利活動法人 みんなのお金のアドバイザー協会 代表理事 会長
ファイナンシャル・ヒーラー 兼 投資教育家
岡本 和久CFA
レポーター:赤堀 薫里
(この原稿は3⽉16⽇に開催されたFIWA サロイン塾における岡本の講演を⼀部ご紹介するものです)
「何に投資をするか」、いわば資産運⽤のキモに当たる部分が今⽇のテーマです。その前に本当に⼤事なことは、投資⽬的を明確にすることです。我々が⽣きている⽬的が⼀体何なのか、それが投資⽬的にも繋がっていきます。⼈⽣の⽬的はお⾦持ちになることでもなければ、有名になることでもないし、出世することでもない。やはりしあわせ持ちになることが⼀番⼤事なことです。それでは、しあわせ持ちになるためにどんな要素があるのか。私は6つあると思っています。⼀つは⾝も⼼も健康であること。2つ⽬は家族やペットなど愛する存在があること。そして友達や交友関係が幅広くあること。楽しみや趣味をたくさん持っていること。社会貢献も積極的に⾏う。そして⾦融資産も重要な⼀つの要素です。
学びの時代、働きの時代。⼈⽣のフェーズを通じてバランスを取りながら6つの富を⼤きくしていく。これが「しあわせ資産形成」です。そしてその先の遊びの時代である退職後に⾃分にとって⼀番楽しいことをすると、それが世の中のためになる。これは「しあわせ資産形成」の活⽤期です。御恩、奉公、世のため、⼈のため、未来のために御恩を返す。奉公をする。そしてそれを⼈⽣の「し・あ・げ」とする。「し・あ・げ」とは、「しあわせ」であり、「ありがとう」であり、そして⼼⾝ともに「元気」であることです。こういう全体の中で、資産をどのように運⽤していくのか。資産運⽤の話というと、まず投資プランに⾶びついて、「何を買ったらいいですか︖」という話になりますが、そうではありません。⼤きなピクチャーの中でまずはライフプランがあって、その先にマネープラン、そして投資プランというように段階を踏む。投資プランはその中の⼀つとして捉える。
ライフプランと投資プランは、整合性があるものでなければいけないということです。理論的に正しく、かつ実証的に有効である運⽤⼿法を突き詰めていくと、実は、⾮常にシンプルになり、誰でもできる簡単なものだということが分かってきます。これは私が54年の証券⼈⽣でたどり着いた結論です。決して難しいものではない、常識の世界で⼗分に効率のよい実績の上がる投資ができると思っています。まず第1番⽬の課題で何に投資をするのか︖株式。株式と⾔っても個別銘柄がたくさんあります。さらに⽇本だけではなく世界全体の株式。たくさんの銘柄を調べて保有することはとても⼀⼈ではできないので、投資信託という枠組みを使う。その投資信託の中でもインデックスファンドの形態のものを使う。これは⼀番効率がいいでしょう。
なぜ株式かというと、株式は増加証券である。株式の⻑期のリターンはインフレ率のプラス・アルファであるということ。分散によってリスクコントロールが可能であるということ。いろんな種類の株式を投資信託の形で世界全体を買っていくということになると、やはり投資信託が⾮常に重要な役割を果たすことになります。世界中の企業が⼀⽣懸命働いています。そして企業が利益を上げている。世の中のためになる仕事を続けている。その企業に対していろんな⼈が少しずつお⾦を出して、少額の投資をしてそれをまとめて買う。ここで上がってきた利益をみんなで分ける。これが投資信託の仕組みです。
メリットは少額で投資ができます。例えば5,000円で投資をしたとしてもその中には世界中の企業が含まれることになります。そういう意味では⾮常に簡単に分散投資ができる。その運⽤は、専⾨家がやってくれます。⾃分は投信を持っていればいい。投資信託は規制もしっかりしているので組織、制度的に安全性が⾼いといえるでしょう。デメリットは関係者が多い。投信をする⼈だけじゃなくて、投資信託を売る⼈もいれば、投資信託が保有している株式を管理する⼈もいる。さらに世界中であれば、世界のいろいろな企業と提携しながら株券を保管してもらったり運⽤のアドバイスをもらったりと、いろいろなケースが出てきます。関係者が多いとコストが⾼くなりがちです。だからそのコストに⼗分注意することが⾮常に重要です。
⼤事なことは投資哲学。⼈に運⽤を任せるので、その⼈がどういう投資哲学を持って、どういう運⽤をするのか、それが⾮常に重要です。その哲学がしょっちゅう変わるようでは困ります。確固とした哲学を持ってそれを本当に専⾨家として追求していく。重要なことは過去のパフォーマンスを過⼤評価しない。⼤体過去数年、パフォーマンスが良いと、みんなそれに⾶びつきますが、だいたい、数年間いいと次の数年はあまりよくないこともよくあります。⼤事なことは投資哲学を買うことで、ずっとその投資哲学に基づく運⽤を貫き通してもらうということですね。勧められたものを買うのではなくて、⾃分の必要とするものを買う。
積⽴投資をするうえでも投資信託は⾮常に簡単にできます。これから皆さんが資産形成をしていく、資産活⽤をしていくうえで避けることのできない⾮常に重要な投資対象だということになると思います。世界中の⼤企業をほとんど全部保有する。我々の今の⽣活は、世界中の企業によって成り⽴っています。いろいろなものが全部世界から来ています。いろいろな産業であり、国と地域であり、いろんな企業が作り出しているものを我々は使って⽣活している。そういう意味でそれを全部まとめて持つ。
分散、分散、分散さらに分散ですね。これが本当に重要です。作っているその企業を保有することによって⾃分の⽣活が守られる。あるいはそこが⽣み出している価値を⾃分のものとして少しではあっても得ることができる。また物価が上昇するインフレ期になったとき、⽣活はインフレになると困るけれど、そのものを作っている⼈たちにインフレ利得が発⽣すれば、それを⾃分のところに少しは回収することができる。株式というものは、物質的な裏付けがあります。そういう意味でインフレには⽐較的強いということは⾔えるわけです。私はここで分かるように世界中の企業を買う必要があると強く思っています。
講演ではアクティブ運⽤とインデックス運⽤のコストの違いに触れ、パフォーマンスにおけるコストの影響⼒について説明。最後にインデックス運⽤の持つオートリバランス機能について解説くださいました。次回はこの講演の後半、「どう投資をするのか」というお話をします。
講演当⽇の動画は以下のサイトからごらんいただけます。
https://youtu.be/8tXVVVbzmaw
(文責FIWA®)



