【Vol.272】インベストライフ・アーカイブより

生き延びる力~戦中・戦後の体験談を聞く(前編)

聞き手 岡本 和久
インベストライフ 2012年8月号より

8月15日は終戦記念日です。1945年8月15日、玉音放送によって戦争が終わりました。戦中、戦後の体験をされた方々もだんだん減ってきています。しかし、極限状態を体験された人々の強いこと。多少のことでは動じない「生き延びる力」を感じます。
平和が長く続き、安楽な生活に多くの人が慣れ親しんでいます。それはとてもありがたいことです。しかし、また、何か大切なものをわれわれは失いつつあるのかもしれません。その意味で、今、戦争体験を文章の形にして皆さまにお伝えすることは意味があるのではないかと思い、今月と来月にわたってこの企画をお届けする次第です。
2011年3月11日の震災はわれわれの魂を揺り動かす出来事です。多くの方々が筆舌につくせぬ苦しみと悲しみを抱えられました。しかし、若くして戦災を体験された人たちが強烈な生き延びる力を得られたのと同様、これから多くの「強い」若者がたくさん出てくることだろうと思います。そんな確信を持ちながらこの記事を書かせていただきました(なお、取材記事は私が取材録音したものをできるだけ忠実に文章にしたものです)。

(インベストライフ2012年8月号より)