【Vol.280】FIWAサムライズ勉強会より

プロが優しく解説 確定拠出年金の新しいルールと今からできる老後資金対策

特定非営利活動法人 みんなのお金のアドバイザー協会 理事
CFP®、FIWA®、J-FLEC認定アドバイザー、1級ファイナンシャルプランニング技能士、1級DCプランナー、DCアドバイザー、企業年金管理士
   益田 眞一 氏

益田 眞一

益田眞一氏【プロフィール】
一昨年の秋まで、広島に本社を置く地方新聞社へ勤務。確定拠出年金の制度設計、運営のほか、新入社員から定年世代まで、幅広い年齢層の社員向け研修会で社内講師を務めてきました。
「顧客が今、いちばん聞きたいこと・知りたいこと」を「顧客本位の目線」に立って、できるだけ、わかりやすく説明するよう心がけています。好きな言葉は「一期一会」です。今日の出会いをたいせつに。顧客にとって、いつまでも良き“伴走者”でありたいと思っております。


確定拠出年金制度の仕組みのポイントを解説します。確定拠出年金は、国の年金である基礎年金と厚生年金の上乗せです。上乗せとは、国の年金をフォローする部分だということです。確定拠出年金iDeCoは、国の年金をフォローするため、それ単体で1人歩きするものではなく、国の年金とセットで考えることがポイントになってきます。国の年金はあくまでも老後の生活の基盤を支えるものです。3階建ての建物に例えた場合、1階2階3階の順番が逆になってはいけません。1階2階にある基礎年金、厚生年金がベースにあり、国の社会保障制度の基盤という位置づけです。そして私的年金と言われている、会社がやっている企業型確定拠出年金や個人がやっているiDeCoが上乗せとしてその上に乗っています。
国の年金のモデル額は、あくまでも昭和モデルです。男性が20歳から60 歳まで40年間勤めていて、女性が専業主婦。そんな方は最近いらっしゃいませんよね。昭和モデルの金額で厚生年金月額166,671円、基礎年金月額70,608円です。これは全然気にかけるような数字ではないです。夫婦お2人がお勤めの場合、それなりの公的年金の給付額があります。これが非常に分かりにくいところです。

例え話です。国の年金は給食。給食費を払っていたら死ぬまで食べさせてもらえる。国の年金の保険料を払っていた場合、死ぬまでずっと食べさせてもらえるのが国の年金。企業年金は、会社がやっている年金。でも一定のルールがあります。払っていたら死ぬまで食べさせてもらえるということではなく、食費は会社が負担するけれど、その後は本人が負担するといった、一定のルールがあって運営されています。

個人年金はレストラン。全部自己負担です。会社は面倒を見てくれません。自分でお金を払えばステーキでも何でも好きなものが満腹食べられる。でも自分が全部やらないといけないから個人年金です。

企業年金には、確定給付型と確定拠出型があります。確定給付型は文字通り給付が確定しています。でもそれを賄うためには運用しなければいけない。運用にも景気のいい時、悪い時があります。黒字の時もあれば赤字の時もある。赤字の時は会社がそれを補填しないといけない。掛け金が変わってくる。拠出するお金が変わってくる。運営するお金が変わってくるということです。また、確定給付は、社員まとめて500人、5000人のお金を全体で運用する団体運用の世界です。

確定拠出は、給付が決まっているわけではありません。掛け金、つまり出すお金が決まっている。給付は、自分が運用した結果がもらえるお金のため、いい運用をした人は、高い給付がもらえるし、そうでない人はそうでないような給付になってしまう。この確定給付と確定拠出。出すお金ともらえるお金がちょうどテレコみたいになっています。

会社が運営している企業型 DB(確定給付)、DC(確定拠出)。この加入者の数は、現状ほぼ同じぐらいですが、今後、確定給付から確定拠出へと加入者が増えていく流れにあると推測します。この確定拠出には、皆さんにとって馴染みがある個人型iDeCoと会社が運営する企業型と2つあります。

この二つの違いは、掛け金の主人公が違うこと、掛け金を誰が出しているのかということです。 個人型のiDeCoは自分が出します。企業型は会社が運営するのは原則で、会社がお金を出します。原則でない話も出てきますけど、原則会社が出す。会社が運営する企業型は、会社が主人公になって運営をする。自由に入る場合もあるし、全員参加しなければいけないと取り決めをしているところもあります。決定的に違うのは、企業型の場合、制度運営をする手数料は社員の負担はありません。個人型の iDeCoは、金融機関に維持管理費、運営していく手数料を全部自分が出さないといけない。

運用は企業型もiDeCoも自分がやります。もらうのはもちろん自分です。会社が出した企業型もあくまでも自分がもらいます。そもそも個人型の確定拠出年金 iDeCoは、個人が入るものです。入る、入らないは自由です。60歳になるまで受け取ることができません。NISAと全然違います。今は65歳になるまで加入できますが、老齢基礎年金を受け取り始めると加入はできません。国民年金と言われる部分である老齢基礎年金を受け取り始めるとiDeCoには入会はできません。そして税金がお安くなる税制のメリットがあります。
講演では、確定拠出年金の制度改正についてと、受け取り方のアドバイスの説明。また、確定拠出年金の上手な活用方法を、長年に渡る投資教育の経験と知識に基づいて、難しい言葉を使わずわかりやすく解説いただきました。