【Vol.284】FIWAサロイン塾講演より(講演)

ライフ・プランと人生を通じての資産運用(上)

特定非営利活動法人みんなのお金のアドバイザー協会® 代表理事 会長
ファイナンシャル・ヒーラー 兼 投資教育家
岡本 和久CFA
レポーター:赤堀 薫里


今日はライフプランと人生を通じての資産運用について分かりやすく全体像をお話しします。

第1章は、ライフプラン、人生の目的、人生の3つのステージについてです。人生の目的は、お金持ちになることでも、有名になることでも、出世することでもありません。しあわせ持ちになること、これはすごく大事なことです。どうしたら自分の幸福感を最大化していけるのか、そこに焦点を合わせて人生を送る。その1つとしてお金は大事です。お金と心の物心両面でのしあわせ。200%の人生とよく言いますが、生活の物質面でお金にも困らず、心が満ち足りる。

無人島で大金持ちが1人で住んでいても、そのお金は何の意味もありません。お金に意味があるのは、自分が必要とするものを誰かが作ってくれて、それが自分の手に入る。ありがたいと思うからその対価を相手の人に渡す。だからお金は感謝のしるしです。つまり、他の人が喜ぶことやありがたいと思うことをすると、感謝のしるしであるお金が自分のところにも入ってきます。感謝のしるしであるお金を感謝を込めて、今度は自分が必要なものを購入することに使う。さらにお金をより良い社会になるように使っていくこともできる。このようにお金と心を常に一体化して考える。その根底にあるのは、お金は感謝のしるしであるということです。

しあわせ持ちになる人生とは、バランスの取れた6つのしあわせ資産があることだと思います。とても大事なことです。1つ目は健康。2つ目は家族や愛する存在、パートナーやペットという人もいるかもしれません。3つ目が友達や交友関係。これも広い方が当然人生は楽しいです。4つ目は楽しみや趣味もあった方がいいです。5つ目は自分のできる範囲で社会貢献をする。ボランティア活動や寄付にお金を使っていく。6つ目のしあわせ資産は、金融資産。お金も大事です。しかしお金が100%なわけではなくて、これらが全部バランスよく揃っていることがしあわせ持ちになるためのしあわせ資産だと私は言っています。このしあわせ資産を大きくしていくことが、我々1人1人の人間の人生ということになるわけです。

人生は大きく分ければ3つのステージに分かれます。学びの時代、働きの時代、遊びの時代。学びの時代は人的資産を形成していく時期です。学校へ行ったり、いろいろな体験をして学んでいく。これが人的資産の形成期です。次に働きの時代に入ります。今度はこの人的資産で形成したものを活用して、世の中のためになる社会資産を形成していく。そして3番目は、働きの時代での体験を活用しつつ、未来資産である次の世代の人的資産の形成に役立てていく。そして、それを次の世代の人たちが活用することによって、また世の中が一段と良くなっていくきっかけになっていきます。これをずっと繰り返していく。1人1人はみんなこの3つのステージを歩んでいると思います。そしてそれをつなぎながら世の中が回っています。最初は小さなしあわせの6角形があります。学びの時代、働きの時代、遊びの時代と、3つの時代を通していかにこの6角形のバランスを取りながら大きくしていくか。これが人生しあわせ持ちへのロードマップです。

第2章は資産運用の基礎についてお話をします。多くの方が投機と投資の違いについて十分に理解していません。投機とは結果に法則性がない。投資はある程度の法則性はあるけれど、それはギャランティーされたものではありません。また投資にも短期投資と長期投資があります。短期投資の対象は株価です。当然今日の株価が1ヶ月後にどうなっているのかが興味の焦点。長期投資はもっと長いスパン。対象は株価ではなく企業です。企業が成長することで自分の老後のための資産を形成することができる。それが長期投資になるわけです。そして長期投資が束になって集まったものが資産形成です。投機と投資が、資産形成、資産活用などが、ごっちゃになっています。長期投資や資産形成などは人生にとってとても大切なものです。「株式というものは怪しいもので、博打みたいなものでしょ?」そういう思いがあるのは、短期投資ばかりを見ているからです。あるいは、短期投資も見ていないのかもしれません。ただ偶然性にサイコロの目がどうなるのかという、それだけのことかもしれません。

もう1つ大事なことは、資産運用です。投機と投資はある程度限定された、今持っているお金をどうやって増やすか、すぐ増えるだろうと思うことをやってみる。あるいは少し時間かけて増やしていきたい、といったものがあります。しかし資産運用は、いろいろな資産をまとめて持つポートフォリオです。ポートフォリオの運用で資産を増やしていく。これも資産形成と資産活用と2種類あります。資産形成とは、若い方が自分の退職後のために資産を形成していく。そして退職したらそれを使っていく。資産活用とは、退職した方がこれまで資産形成である程度貯まってきたお金を活用して、自分の老後の生活に使っていく。「投機」と「投資」と「資産運用」、これらはみんな違います。積立NISAは明らかに自分のためにやろうとしている資産形成です。

講演では、なぜ資産運用が必要なのかを説明。時間を味方につける複利の効果について解説。資産運用の基礎知識や資産運用の成功の方程式については9月号へと続きます。