【Vol.283】今月のひとこと

FIWA みんなのお金のアドバイザー協会®
会長 岡本和久

生活重視層のための資産運用
証券市場というのは非常に面白いものです。それは正解がたくさんあるということです。いろいろな投資目的によって正解がみな異なります。そこが非常に難しいところで、学校の試験のように4択で一つ正解、残りは間違いというような単純なものではない。すべてが正解であることもあり得るのです。病状によってドクターの処方が変るのと同じです。
投資家にもいろいろな種類があり、その種類によって投資の目的が違います。そのためにその人にとっての正解もまたそれぞれ異なるものになります。

例えば、タイプ1の投資家は代々の富裕層。欧米などでは個人企業的なアドバイザーが代々、ファミリーに仕えているケースが多い。ファミリーが会社組織のようなもので、ファミリービジネスを行う事業部門と管理部門を行う部門に分かれ、その管理部門を行うのがファミリーオフィスとなります。業務としてはファミリーのプラニング(企画)、財産管理、経理、税務、会計、法務、庶務などを担当することが多いように思います。もちろん事業部門と管理部門の全体を経営するのがファミリーのオーナーです。
2番目のタイプは、私が湧き金型と呼ぶ、何かの理由によって最近まとまった資金が入った人。例えば退職金、相続。中には宝くじが当たったということもあるかもしれません。これは金融機関が餌食として群がる人たちです。ある意味、一番危ない人でしょう。その意味で本物のアドバイザーが活躍の場があるとも言えるでしょう。本人の資産運用にどのぐらい知識を持っているかに拠りますが、「金融機関にお任せするのはちょっと」と言う人は助言、または一任業者に委託して運用をしてもらうケースが多いでしょう。
3番目に小金を持っていて、自分なりに勉強をして投資を楽しむ「趣味の投資家」です。就業中の若い人もいれば、退職後のノートレ投資家もいると思います。日経、日経ベリタス、四季報などもしっかり読み、いろいろなセミナーにも参加をします。中にはチャート分析やテクニカル指標を研究する人もいるでしょう。こういう人たちは投資そのものが非常に楽しみであり、また学ぶことも非常に楽しいものと考えていると思います。このタイプの人は通常、個別銘柄を自分で選んで売買するのを楽しむタイプの人です。講演活動や出版を通じて投資の考え方を伝えるのは効果的だと思います。
そして最後の4番目が投資に無縁な若いサラリーマンです。投資には興味はないが、しかし、リタイア後の将来については自分なりに不安がある。生活にそれほど余裕はないが、リタイア後のために少しずつ資産形成をしていきたいという考え方を持っています。この層は生活重視層と言えるでしょう。経済とか金融、投資には特に強い興味はないと言った方がいいかもしれません。経済とか金融についてある程度、知っているかもしれませんが、証券、投資、株式市場についてはそれほど興味もなく、ほとんど知らず、またそれを学ぶためにお金も時間もあまりかけたくない、そんな人たちです。
私は証券市場に入って今年で55年になります。国際金融業務(東京、サンパウロ)、アナリスト・ストラテジスト業務(ニューヨーク、東京)、年金運用業務(グローバルな外資企業)、投資教育(日本)と、いろいろ体験させていただきました。そして現在は投資教育という仕事の中でも特に上記の4番目の生活重視層の方々へ無理なく続けられるDIY資産運用のお話をしています。この層の方が日本全体の圧倒的多数を占めるのです。この層の方々向けに「FIWA®︎サロイン塾」という完全無料の勉強会を隔月、オンラインで開催しています。これはNPO法人 みんなのお金のアドバイザー協会~FIWA®︎の社会貢献事業であり、私個人にとってもこれまで多くの学びをいただいた証券市場への恩返しだと思っています。みなさまのご参加をお待ちしています。


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